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介護のお金はいくら必要?負担を軽減させる5つの制度も紹介

2023/11/21
セミナー講演会訪問介護のみかた

こんにちは、大分県大分市のホームヘルパーの事業所である訪問介護のみかた、介護支援コンサルタントの秦です。

誰でも一度は、「介護のお金っていくら必要なんだろう?」と考えたことがあるでしょう。

「できるだけ負担は少なくしたいけど、良い制度ってあるの?」なんて悩んでいる方もいると思います。

今回は、介護のお金はいくらかかるのかということや、介護のお金を軽減させる制度についてご紹介していきましょう。

介護のお金はいくらかかる?

生命保険文化センターが行った調査によると、月々の介護費用は平均8.3万円、住宅改造や介護用ベッドの購入費などの一時的費用は平均74万円とされています。(参照:生命保険文化センター

介護費用の内訳としては、介護施設利用費や在宅介護サービス利用費、介護食などが挙げられるでしょう。

平均的な介護期間は5年1ヶ月であり、4年を超えて介護した人も約5割という結果が出ています。

介護施設やサービスの利用に必要なお金とは

介護のお金を考えるうえで外せないのが、「介護施設と在宅介護のどちらを利用するか」ということではないでしょうか。

こちらでは、介護施設サービスの料金と在宅介護サービスの料金について、解説していきます。

介護施設サービスの料金

施設によっても異なりますが、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の1ヶ月の自己負担額の目安は以下の通りです。(参照:厚生労働省 サービスにかかる利用料

施設サービス費の1割

約25,200円

居住費

約25,650円

食費

約43,350円

日常生活費

約10,000円

合計

約104,200円

※要介護5の方が多床室を利用した場合

在宅介護サービスの料金

家計経済研究所の調査によると、介護施設サービスにおける1ヶ月あたりの平均利用料金は以下の通りです。(参照:家計経済研究所

要介護1

7,000円

要介護2

14,000円

要介護3

25,000円

要介護4

17,000円

要介護5

21,000円

全体平均

16,000円

上記以外にも、おむつ代など在宅介護サービス外の費用が平均34,000円かかるそうですが、介護施設を利用するよりも安く抑えられますね

「でも、ずっと家で介護を続けるのは大変…」という方は、自宅を訪問して生活のサポートをしてくれるホームヘルパーを検討してみてください。

介護のお金は誰が払う?

介護のお金は、基本的に本人の資産でまかなうとされています

多くの方が親の貯蓄額を把握していないものなので、この機会に聞いてみるのも良いでしょう。

一方、親の貯蓄で介護をするのが難しい場合は、家族で相談した後で子どもが負担するケースもあります。

40代、50代の方必見!ビジネスケアラーの実態。

介護のお金と切り離せない!「介護保険制度」とは

介護のお金を考えるうえで、必ず知っておきたいのが「介護保険制度」です。

こちらでは、介護保険制度の概要と自己負担額についてお話します。

介護保険制度の概要

介護保険制度とは、介護が必要な方にお金を給付し、以下5種類のサービスを受けられるようにする制度のこと

  • ・居宅サービス:ホームヘルパーや看護師が自宅に訪問してサポートするサービス
  • ・地域密着型サービス:住み慣れた地域で生活できるようにサポートするサービス
  • ・施設サービス:24時間体制で、介護などの様々な支援をしてくれる施設に入所できる
  • ・介護予防サービス:高齢者の状態悪化を防ぐために、生活機能の維持向上や改善を目的としたサービス(住宅改修工事にも利用可能)
  • ・地域密着型介護予防サービス:住み慣れた地域で生活できるようにサポートするサービス(要支援1・要支援2向け)

介護保険制度のサービスを受けるには、自治体に申請を行い、要介護や要支援認定があります。

自己負担額はいくら?

介護保険制度のサービスを受けるには、原則として1割の自己負担額が必要です。

一方、「合計所得金額が160万円以上なら2割負担、220万円以上なら3割負担」とされることも。

以下では、要介護度別に自己負担額をご紹介していますが、詳しくはお住いの自治体で聞いてみてください。

要介護度

利用限度額

自己負担(1割)

自己負担(2割)

自己負担(3割)

要支援1

50,320円

5,032円

10,064円

15,096円

要支援2

105,310円

10,531円

21,062円

31,593円

要介護1

167,650円

16,765円

33,530円

50,295円

要介護2

197,050円

19,705円

39,410円

59,115円

要介護3

270,480円

27,048円

54,096円

81,144円

要介護4

309,380円

30,938円

61,876円

97,814円

要介護5

362,170円

36,217円

72,434円

108,651円

介護のお金を軽減させる制度

介護のお金を軽減させる制度は、介護保険制度以外にもいくつかあります。

  • ・高額介護合算療養費制度
  • ・高額介護サービス費制度
  • ・家族介護慰労金
  • ・介護休業給付金

では、中でも代表的な上記4つの制度についてご紹介していきましょう。

高額介護合算療養費制度

高額介護合算療養費制度とは、医療保険と介護保険における1年間の自己負担額が高額な場合、自己負担を軽減する制度です。

「国民健康保険、被用者保険、後期高齢者医療制度の各医療保険における世帯内であること」など、いくつかの条件がありますが、該当する際は申請によって自己負担額の一部が払い戻しされます

高額介護サービス費制度

高額介護サービス費制度とは、1ヶ月に支払った利用者負担額の合計が負担限度額を超えた場合、上限額を超えた分が返還される制度です。

高額介護サービス費の上限額は所得で変わり、介護サービスの中には対象外のものもあるので、気になる方は自治体に聞いてみましょう。

家族介護慰労金

家族介護慰労金とは、介護サービスを利用せず、1年間要介護4〜5の要介護者のサポートをしている家族に、自治体から支援金が支払われる制度です。

自治体によって給付の条件が異なったり、実施していなかったりするので、お住いの自治体に確認してみてください。

介護休業給付金

介護休業給付金とは、家族を介護するために休職した人へ、給付金が支払われる制度です。

基本的に給料の67%を支給されるので、やむを得ず仕事を休んだ場合は、ぜひ申請してみましょう。

介護のお金で悩んだら、専門家に相談してみよう。

介護のお金がいくらかかるのかは状況によって異なり、制度も様々なものがあるため、「大丈夫かな…」と悩んでいる方も多いでしょう。

そんな方におすすめなのが、介護の専門家に相談することです。

訪問介護事業を行なっている株式会社クローバーでは、「介護とお金のセミナー」を開催しています

長年、現場に携わってきた経験をもとに、実際に介護にどれくらいのお金が必要になるのかをお伝えすることができるので、「介護のお金が不安」というお悩みもお任せください!

リモート(オンライン)なら全国どこのお住まいでもお話できますので、個人のお客様もお気軽にご相談いただければと思います。

セミナーの詳細はこちら

介護のお金、まとめ

今回は、介護のお金はいくらかかるのかということや、介護のお金を軽減させる制度についてご紹介しました。

介護のお金は、月々平均8.3万円、住宅改造などの一時的費用は平均74万円とされています。

国内には、介護保険制度を筆頭に様々な制度があるので、上手に利用して少しでもお金の負担を軽減させていきましょう。

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秦 邦仁
株式会社クローバー
代表取締役

2011年に大分市で訪問介護サービス「ヘルパーステーション介護のみかた」を開所。自宅で元気に長生きできる独自のシステムを開発し、高齢者の生活をサポートしている。また、介護支援コンサルタントとして、小学校から老人クラブまで年齢層に関係なく介護セミナー活動も行っている。

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