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県外の両親を介護するときに気を付けること

2025/11/24
├介護士支援コンサルタント


大分ホームヘルパー訪問介護のみかた、介護支援コンサルタントの秦邦仁と申します。

今回は県外に住んでいる両親の介護をする時に気を付けたほうがいいことをお伝えしたいと思います。

離れた場所に住む親の介護は、想像以上に複雑で、精神的な負担も大きくなりがちです。

けれど、ポイントを押さえれば、親の生活もあなたの生活も守りながら無理なく続けることができます。

今回は、難しい専門知識は抜きにして、県外介護の「一番大事なこと」を分かりやすくまとめました。
 


1. まずは「今どうなっているか」を知る仕組みをつくる

 


遠距離介護でもっとも危険なのは、“親の状態を誤解したまま時間が過ぎること”です。

電話で「大丈夫」と言われても、その言葉だけを信じてはいけません。

弱っていても親は心配を避けるために言わないことが多いからです。

おすすめは以下のような“定期的に確認できる仕組み”です。
・月1回のビデオ通話
・地域包括支援センターとの連絡
・ケアマネジャーからの情報共有
・ご近所さんとのゆるいつながり

「仕組み」で状態をつかむようになると、急な悪化にも落ち着いて対応できるようになります。
 


2. 自分だけで背負わないと決める

 


遠距離介護のもっとも大きな落とし穴は、あなた自身が倒れてしまうことです。

県外にいる以上、どうしても“できないこと”が出てきます。ここに罪悪感を抱く必要はありません。大切なのは、早い段階から外部サービスを味方につけること。

介護サービス、訪問看護、家事代行、送迎支援など、プロができることは思った以上に多いものです。

「助けてもらう」ではなく
「親を守るチームをつくる」
という感覚を持つと、とても楽になります。

それにプラスして大切なのが、介護の制度を知ること。

介護には様々なサービスがあり、そのサービスを上手に活用することで家族の負担は減ります。

例えば、訪問診療。
ご自宅に病院の先生が訪問してくれるサービスです。

年齢を重ねると、ひとりで病院に行くことが難しくなります。
病院に行くためにご家族が仕事を休んで付き添うこともよくあります。

でも休みを取って行くのが大変な時に活用できるのは訪問診療です。

他にも、訪問薬剤師や訪問リハビリ、配食サービスやゴミ捨てサービスなど様々な制度があります。

制度を知すること!これ大切です。
 


3. 家族で「何を大事にするか」を言葉にしておく


 

介護は長期戦です。目的がはっきりしていないと、途中で家族の意見がすれ違い、トラブルの原因になります。

たとえば、
・できる限り自宅で生活してもらうのか
・安全を優先して施設に入る方向で準備するのか
・どこまで自分たちで関わるのか
・なにを外部に任せるのか

これを話し合っておくだけで、判断の迷いが減り、家族間の不満も少なくなります。

介護は“方針”があるだけで、驚くほどスムーズになります。
 


4. 問題が起きたら「背景」を見る


 

転倒した、料理ができなくなった、薬管理ができなくなった…。
こうした変化の裏には、必ず理由があります。

遠距離介護では、とくに“根本原因”を見ることが大切です。

・家の環境が危ないのか
・筋力が落ちているのか
・薬が合っていないのか
・生活リズムが乱れているのか

表面だけ対処しても、同じことが繰り返されます。
介護は“点”ではなく“流れ”で考えることで、事故やトラブルを大きく減らせます。
 


5. 親の気持ちを聞く時間をつくる


 

親は「迷惑をかけたくない」という気持ちが強く、本音をなかなか言いません。
けれど、介護で一番大切なのは“その本音”です。

「最近不安に思うことはない?」
「助けてほしいことは?」
「本当はどうしたい?」

焦らなくて大丈夫です。ゆっくり聞き続ければ、少しずつ本音が出てきます。

あなたの理解が深まるほど、介護の方向性も正しく整っていきます。
 



6. あなた自身の生活も守る



 

介護は「走り続けるマラソン」です。
あなた自身が疲れ果ててしまうと、親もあなたも苦しくなります。

・休む
・頼る
・断る
・手を抜く

これらはすべて「悪」ではありません。
むしろ、遠距離介護を長く続けるうえでは必要な選択です。

あなたの生活・仕事・健康を守ることは、親にとっても最大の安心につながります。
 



県外介護は「仕組みづくり」と「対話」がすべて

 

離れた場所に住む親の介護は、決して簡単ではありません。
けれど、

・状況を見える化する仕組み
・頼れる体制
・家族の方針
・親の本音
・あなた自身の健康

この5つを丁寧に整えていけば、「無理なく続けられる介護」が実現できます。

焦らず、比べず、あなたの家族に合った形で進めていってください。

大分県に住んでいるご両親のことで聴きたいことがある方はいつでも連絡下さい。

当社のホームページはこちら
https://clover-m.co.jp/
 
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秦 邦仁
株式会社クローバー
代表取締役

2011年に大分市で訪問介護サービス「ヘルパーステーション介護のみかた」を開所。自宅で元気に長生きできる独自のシステムを開発し、高齢者の生活をサポートしている。また、介護支援コンサルタントとして、小学校から老人クラブまで年齢層に関係なく介護セミナー活動も行っている。

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