介護士日記:【お風呂に入っていただけないとき…大切なこととは?】
「入浴」 という 動作は 介護用語でいう
ADL(Activities of Daily Living)
食事、排泄、整容、移動、入浴といった
『日常生活動作』に含まれる動作の中のひとつで
しかし
入浴を好まれる方と
あまり好まれない方と
いらっしゃいます。
訪問させていただく中で 「なかなかお風呂に入っていただけない…」という状況が続いたことがございました。
どうしたら、入浴してくださるか? いろんな方法を試みました。
その時の
入ってくださるようになった状況を 担当ヘルパーから聴くことができました。
まずは、お声掛けから…
「お風呂に 入りましょう~」と 何度も声掛けをします。
お掃除をするから、ひとまず移動してもらいたいと伝えます。
もう何日も入ってないことなども伝えてみます。
ずっと声掛け し続けます。
1.居間から→台所へ
台所に移動できると、台所のイスに座ってしまいます。
つぎに
2.台所でネコが気になる
今度は、猫が気になってしかたなくなります。
「じゃあ、ネコのえさをあげましょう」
(その時の、ご本人さまの気持ちや行動を受け容れ優先します)
3.台所から移動しようとすると やはりまた
「入りたくないわぁ、よだきいわぁ~」(大分弁)
(違う話をして、気分転換をします)
4.台所→トイレ
5.トイレ→お風呂へ…
このように お風呂にいくまでの 家の中だけの 道のりだけでも
ひとつひとつの移動に ご本人様のペースがございます。
お風呂に入りたがらなかった場合、ひとつひとつのスペースで止まってしまうのです。
人にしてもらうことがあまり好まれないご利用者様の場合
逆に「○○しましょうか~」としてさしあげることを伝えると
「自分でできる できる」とおっしゃるとのことでした。
お風呂への道のりが止まるたびに、「○○手伝いましょうか~」「~してさしあげましょうか」と
何度も言うたびに、「自分でするわぁ」となって動いてくださるようになっていったんだそうです。
なかなか入っていただけないので、紙に、「昨日お風呂に入らなかったので、明日は入ります」
とご本人様紙に書いていただき机に貼っておいて、自分であくる日その宣言書を見て読んでいただき、
それを自分で見られて、入浴していただけたこともあったそうです。
大切なことは
ご本人さまの「今」を ひとつひとつ受け容れていくということ。
無理やり強引に、させない、すすめないということ。
ご入浴以外の訪問サービスの中でも、信頼関係を築いていく。
ご利用者様は、ヘルパーの細かい動作、在り方を、言葉にださなくとも見てくださっています。
ヘルパーが 真摯に向き合っていますという姿勢が自然と伝るサービスを提供し続け、信頼を得られていることがなによりも一番先に大切なことだと思います。
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