利用者負担を除く2010年度の介護給付費が、前年度に比べ5.6%増の7兆2536億円になったことが、厚生労働省の「2010年度介護保険事業状況報告(年報)」で分かった。介護保険制度創設以来、初めて7兆円を突破した。
1か月平均の給付費(高額介護サービス費などを除く)は、5700億円だった。サービスごとの内訳は、居宅サービスが7.7%増の2955億円(構成比率は51.8%)、地域密着型サービスが9.9%増の520億円(同9.1%)。一方、施設サービスは1.2%増の2225億円(同39.0%)で、構成割合は初めて4割を下回った。
また、10年度末時点の65歳以上の第1号被保険者数は、前年度比0.6%増の2910万人だった。要介護・要支援認定者は4.3%増の506万人で、初めて500万人を超えた。
1か月平均のサービス受給者数は413万人で、前年度に比べ5.1%増えた。サービス別では、居宅サービスが5.6%増の302万人(同73.2%)、地域密着型サービスが8.3%増の26万人(同6.4%)、施設サービスが1.2%増の84万人(同20.4%)となった。
このほか、保険者が積み立てている介護給付費準備基金の10年度末時点での保有額合計は、前年度比10.5%減の3962億円となった。【外川慎一朗】
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- 介護保険給付、初めて7兆円を突破- 10年度の事業状況報告
- 秦 邦仁
- 株式会社クローバー
代表取締役
2011年に大分市で訪問介護サービス「ヘルパーステーション介護のみかた」を開所。自宅で元気に長生きできる独自のシステムを開発し、高齢者の生活をサポートしている。また、介護支援コンサルタントとして、小学校から老人クラブまで年齢層に関係なく介護セミナー活動も行っている。
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