高齢者が賃貸契約で入居し生活支援を受けられる
「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)に関する全国調査結果を公表し、
35%の住宅で運営事業者や提携事業者が事実上、
入居者への訪問介護サービスを独占している実態が判明した。
サ高住では運営事業者が訪問介護や通所介護などを併設する例が多いが、
入居者は外部の事業者を選ぶこともできる。監督権限を持つ自治体からは、
一部のサ高住が高齢者の意に反して利用させる不適切な「囲い込み」をしているとの指摘が出ている。
調査では、一部の事業者が重い要介護状態の生活保護受給者を受け入れ、
介護報酬を稼いでいる可能性も浮かび上がった。
サ高住を所管する国交省と厚生労働省は自治体のチェック機能を強めるため、
指導指針の策定など対策を講じる方針。
調査は昨年、全国のサ高住約4300カ所と有料老人ホーム約8400カ所を対象に実施、56%から回答を得た。
事業者の独占は、通所介護と通所リハビリでも24%のサ高住でみられた。
また、生活保護受給の入居者割合が高いほど、
介護の必要性が高い人が多くなる傾向があった。
要介護3~5の中重度者は、
受給者がいないサ高住と有料ホームで18%にとどまるが、
入居者の30%以上が生活保護を受ける場合は40%に上った。
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介護の業界でよく耳にする囲い込み。
本当に利用者さんの視点に立って介護保険を活用できるような提案が出来るような時代になるよう、日々精進していきたいと思います。