厚生労働省老健局の宮島俊彦局長は4日、日本介護経営学会のシンポジウムで講演し、地域包括ケアを実現するため、1つの事業体が介護や看護、リハビリテーションなどの複数のサービスを一体的に提供する仕組みを提案した。
「地域包括ケアのこれから」をテーマに講演した宮島局長は、「日本は、あちらこちらに(在宅ケアの)供給主体があり、(それぞれの主体の)多職種が連携する、難しいシステムになっている」と指摘。2012年度からは、介護と看護を組み合わせた新サービスが創設されることに触れた上で、「医師、看護師、介護職員、OT(作業療法士)・PT(理学療法士)が1つの事業体にいて、地域包括ケアをやってもらうというのが一番分かりやすい」と述べ、同じ事業体の多職種の職員が、一体的にサービスを提供する仕組みを提案した。さらに、この仕組みを実現する際には、「ケアマネジャーは何をやるのかということも考えないといけない」と論じた。
また宮島局長は、訪問介護の生活援助サービスについて、「今後はかなり合理化される」との認識を示した。その上で、「全自動の洗濯機がより普及したり、食事に配食サービスを組み合わせる人が多くなったりすると、介護福祉士のサービスの重点がだんだん移っていく」との認識を示した。
さらに、今後の介護施設の方向性に関しては、在宅への復帰を支援する施設と、要介護者の住まいになる施設の2種類を提示。前者の典型として、介護老人保健施設を挙げるとともに、「特別養護老人ホームが(在宅復帰への支援を)やってもいい」と指摘し、「特養がアウトリーチ(訪問支援)機能を持って訪問系のサービスを提供したり、ホームシェアをやったりして、自分から(地域に)出ていく。そうすると、職員のケアに対する考え方にもいい影響をもたらすのではないか」との見解を述べた。
このほか、介護予防の給付設計や、介護サービスの質の評価について、次期介護報酬改定に向けた焦点になるとの見方を示した。
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- 大分訪問介護・クローバー通信
- 介護、看護、リハなどの複合事業体を提案- 厚労省・宮島老健局長
- 秦 邦仁
- 株式会社クローバー
代表取締役
2011年に大分市で訪問介護サービス「ヘルパーステーション介護のみかた」を開所。自宅で元気に長生きできる独自のシステムを開発し、高齢者の生活をサポートしている。また、介護支援コンサルタントとして、小学校から老人クラブまで年齢層に関係なく介護セミナー活動も行っている。
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