先日、ご利用者のT様から「日本語」についての話を聴かせてもらいました。
T様、今年90歳を過ぎましたが博識で、いつも色々教えてくれます。
そんなT様より
あいうえお かきくけこは良く聴くけど、 いろはにほへ とは知ってるかな?と質問を受けました。
更に いろはにほへとには意味があり・・・
せっかく、色々と話してくれたのですが
私には理解不能でした
気になったので事務所に帰って調べてみるとビックリ!!
こんな深い意味があったなんて・・・
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いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせすん
意味をひいてみました
奥が深かった。
いろはにほへど ちりぬるを (色は匂へど散りぬるを)
色(しき)(=物資的現象)の花は匂うけれども散ってしまうのに
世の中に、楽しいこと悲しいこと、悔しいことむなしいこと、幸せな人も不幸な人も、金持ちも貧乏人も、いい思いをしている人も恵まれない人も、得するやつ も損するやつも、美しいものも醜いものも、様々なものや現象や出来事があるが、これらの目に見える現象はすべて、夢のまた夢、いずれ変化し消えてなくなっ てしまう、むなしいものである。
わがよたれぞ つねならむ (我が世誰ぞ常ならむ)
私の人生も誰も永遠でありえようか。
私自身もこの世の中も誰もかれもが、どんなに華やかな人生でも、どんなに悲惨な人生でも、いつかは変貌し、破壊され、消滅してしまう。すべてがもともとこの世に存在しない一瞬の幻想なのだから、
うゐのおくやま けふこえて (有為の奥山今日越えて)
有為(人間の所行)の深い山を今日越えて。
怒りや妬み、愛も憎しみも、願望も欲望も希望も、幸福も不幸も、これらはすべて実体のない幻想にすぎない。心の奥にある、実体のないものにとらわれた煩悩を今日克服して空(くう)を悟り。
あさきゆめみじ ゑひもせず (浅き夢見じ酔ひもせず)
浅はかな夢など見るまい、酔ったりもしない。
この人生も、この世界も、すべてが実体がない。そのようなものに夢を抱くのは愚かな煩悩である。そんな夢など見ないようにしたい。幸福や希望に酔ったりもしない。
大乗仏教では、夢や愛はよくないものとされます。それは絶望と憎しみと同じ、煩悩に過ぎません。すべての現象(色)は実体のない幻想(空)なのです。つま り、色即是空。すべては、自分も世界も、存在しないのです。存在するように見えているのは、縁起(現象と現象の関係からなる差異)が作り出した錯覚です。 愛と憎しみ、幸福と不幸、そんな対立など初めから実体がないことを悟って、対立を超越したとき、人は菩薩となり仏陀となって、自分のまわりを慈悲で満た し、心と世界が極楽になります。
この大乗仏教の悟りを表した歌が、いろは歌です。つまり、盛者必衰、寂滅為楽。涅槃教だけでなく、大乗仏教の初期の姿である般若経の基本思想です。
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深いですよね~。
この文章を読んでいて思ったのですが、T様が話していた内容もここに書かれているような話でした。
あらためてT様の知識にビックリすると共に
日本語の勉強が出来たことに感謝です。
T様、いつも色々と教えてくれて、ありがとうございます。
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