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 女性の多くは「認知症になったら施設」を希望――民間調査

2011/11/13
★介護士日記
有料老人ホーム・高齢者住宅を運営するオリックス・リビング株式会社は、11月11日の「介護の日」に合わせ、全国の40代以上の男女1,238 名(男性689名、女性549名)を対象に、第4回「介護に関する意識調査」を実施した。調査の結果は以下の通り。





■認知症になった場合、女性の84%は、大切な人からの介護ではなく施設を希望:


・ 認知症を発症し、大切な人を忘れてしまった場合、「施設に入る」と回答した人は76.1%。男女別にみると、女性(84.2%)の方が男性(69.7%)よりも施設を希望する結果となった。


・ また男女ともに、年齢が上がるほど「大切な人に介護してほしい」という割合が増加する傾向となった。





■自身の介護について約9割が不安を感じながらも、約7割は介護費用を考えず:


・ 自身の介護については、約9割(87.9%)が不安と回答し、女性(92.0%)の方が男性(84.7%)よりも不安を感じている。


・ 一方、人生設計の中に介護費用が含まれていないと回答した人は約7 割(71.6%)。男女別にみると、男性(77.5%)の方が女性(64.3%)よりも介護費用について考えていない結果となった。


・ 自身に介護が必要になったときについては、「まだ何も考えていない」(65.8%)、「考えているが、まだ家族に伝えていない」(26.2%)と9割以上(92.0%)が具体的な行動をとっておらず、漠然とした不安を持っていることがうかがえる。


・ 将来に不安を感じながらも具体的な準備をしていない理由は、「まだまだ先だと思うから」(42.9%)、「イメージがつかないから」(39.4%)となった。





■エンディングノートに介護についての記述は少ない:


・ 高齢期以降に発生する事項で家族に伝えていることについては、「延命治療の要・不要」(34.6%)、「葬儀について」(22.3%)、「重大病名の告知の要・不要」(20.3%)、「墓の形式」(12.0%)となり、「介護の形式」(8.4%)は低い結果となった。





■女性の約3割が配偶者を介護することを望まず:


・ 配偶者について、介護をしたいと思わない女性は33.7%、男性は20.7%となり、女性の3人に1人が配偶者の介護を望まないという結果となった。




夫婦で有料老人ホームに入居する際の同室の意向については、約8割(79.7%)が「夫婦で同じ居室に入居したい」と回答した。男女別にみると、男性
(86.2%)は、女性(71.6%)よりも同室を希望する結果となった。50代では、「夫婦別々の居室に入居したい」と回答する人が他の世代に比べ多
く、特に女性は3割以上(31.6%)が別室を希望する結果となった。





■有料老人ホームの入居に半数以上は抵抗を感じず:



有料老人ホームへの入居について、自身の入居に「抵抗を感じない」と回答した人は54.2%。男女別にみると、男性が45.7%に対し、女性は64.8%
となった。同様に家族の入居について、抵抗を感じない男性は47.4%に対し、女性は59.6%となった。女性の方が男性よりも有料老人ホームに前向きで
あると感じられる結果となった。


・ 有料老人ホームに対するイメージで変化があったのは、「さびしい」が24.4%(2008年)から18.7%(2011年)に、「姥捨て山」が16.0%(2008年)から10.3%(2011年)にそれぞれ減少した。




有料老人ホームを利用する際の情報の入手については、「ケアマネージャーの紹介」と回答する人が45.5%と高く、この結果は2009年(33.7%)、
2010年(36.3%)と年々増加傾向にある。プロであるケアマネージャーからの情報を信頼し判断していることがうかがえる。





■「サービス付き高齢者向け住宅」を詳しく理解している人は5%程度:




「サービス付き高齢者向け住宅」については、「聞いたことがある」(63.9%)、「知らない」(30.7%)、「詳しく理解している」(5.4%)とい
う結果になり、6割以上が聞いたことはあるものの、「詳しく理解している」は昨年(9.0%)よりも少ない結果となった。





■介護ロボットは約8割が肯定的。40代男性では約9割に:


・ 介護ロボットによる身体介護については、「積極的に受けたい」(7.4%)、「推奨されていれば受けてもよい」(71.6%)と、約8割が肯定的な結果となった。


・ 年齢が若いほど介護ロボットに肯定的な人は増加傾向にあり、特に40代男性は、約9割(89.3%)が受けてもよいと回答した。若い人ほど気を遣う心配がないと感じるためか肯定的だが、年齢が上がると人の手による介護を希望する人が増加する傾向となった。





■社会保障制度充実のための増税に関しては、子育て世代はシビア:


・ 福祉・介護などの社会保障制度を充実させるための増税について、「増税して良いと思う」と回答した人は、46.3%となった。これは、昨年の54.6%から減少し、過半数を割る結果となった。




年代別に見ると、昨年と比較し特に40代が大きく変化している。「増税して良いとは思わない」と回答した40代男性は、25.6%(2010年)から
39.6%(2011年)と14.0 ポイント増加。40 代女性は、23.9%(2010年)から39.6%(2011年)と15.7
ポイント増加している。これは昨年より増税が現実味を帯びてきたことにより、自身の介護にあまり現実味のない40代が拒絶感を示したものと思われる。





■リバースモーゲージの認知度はまだ低いが、今後の必要な手段となるか:


・ リバースモーゲージについては、「リバースモーゲージを利用すると、柔軟な資金活用ができると知っている」(7.4%)、「内容は知らないが聞いたことがある」(16.2%)と認知度は23.6%となり、まだあまり知られていない結果となった。


・ 男女別に認知度をみると、男性(26.3%)の方が女性(20.3%)よりも6.0ポイント高くなった。女性は、40代(11.2%)、50代(16.8%)、60代(29.6%)と年齢に比例し、認知度が上がっている。





ちなみに、今回のアンケートでは、11月11日が「介護の日」に制定されていることを「知らない」人は82.1%だった。同社は、「介護の日」が今後広く認知され、人々が将来や介護について考えるきっかけとして、今回のアンケート結果を活用してもらえれば、期待している。

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秦 邦仁
株式会社クローバー
代表取締役

2011年に大分市で訪問介護サービス「ヘルパーステーション介護のみかた」を開所。自宅で元気に長生きできる独自のシステムを開発し、高齢者の生活をサポートしている。また、介護支援コンサルタントとして、小学校から老人クラブまで年齢層に関係なく介護セミナー活動も行っている。

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