こんにちは、大分の介護のみかた、介護支援コンサルタントの秦です。
世の中では、自分に合った働き方を見つけよう!とか、自分らしく働こう!という言葉が聞かれるようになりましたが、
家庭と仕事の時間をやりくりしながら働いている方にとって、そんなキレイごとは介護業界では無理!という声が聞こえてきそうです。
とはいえ、長い人生の中で多くの時間を費やしている仕事の時間を、少しでも楽しくやりがいを持って働いてくれる人が増えることが、これからの介護業界には必要だと考えています。
以前、介護業界で働いたことがあり、また介護業界に戻りたいと思っている方や、現在、介護の仕事をしているが業界内での転職を考えている方、経験はないが介護の仕事に興味のある方は是非、読んでください。
介護職員にとっての「働きやすい職場」とは?
「働きやすい職場」とは?
「働きやすい職場とはどんな所でしょうか?」
少し考えてみて下さい。
一般的な答えとして多いのは、
・コミュニケーションが取りやすい
・キャリアアップができる
・チームワークが良い
・ポジティブな雰囲気がある
・福利厚生が充実している
・残業が少ない
・教育体制が整備されている
・活発に意見が交換できる
などが、あげられると思います。
どれも合っていそうですが、これで決めてしまうと間違った働き先を選ぶことになります。
上記の答えはどちらかというと、働く場所や環境の話が多く、人それぞれ感覚は違うので実際に働いてみないとわからないものばかりです。
では、どうすればいいのか?
少し、質問を変えてみましょう。
ある言葉を付け加えるだけで、答えが大きく変わってきます。
では、質問です!
「あなたにとって、働きやすい職場とはどんな所でしょうか?」
実は、この「あなたにとって」というのがポイントです。
人それぞれ、働きやすい職場は違います。
Aさんに合っても、Bさんには合わない
Cさんには合わないけど、Dさんには合っている
なんてことはよくあります。
まずは、働きやすい職場を探す前に、自分にとって働きやすいとは何か?を考える必要があります。
では、自分にとって働きやすいとは、どんな状態なのでしょうか?ぜひ考えてみてください。
自分にとって働きやすい仕事とは?
働きやすいと感じるために大切なことがあります。
それは、苦手・やりたくないことはなるべく避けるということです。
人は苦手なこと、やりたくないことを長期間続けることはできません。
長い人生の中で多くの時間を費やしている仕事の時間ですから、
先ずは、自分のやりたくないことや苦手なことを知ることです。
みなさんは、やりたくないこと・苦手なことってなんですか?
当社では、面接に来た方に必ず聞く質問です。
みなさん、考えて答えてくれます。
例えば、
・子育てしているときは子供の時間を奪ってまで働きたくない
・夜勤をやりたくない
・腰痛があるから、人を抱えたりする仕事は難しい
・土日は子育てが終わるまでは働きたくない
・残業は避けたい
・人間関係がややこしいのは嫌だ
・利用者さんに無理と言いたくない
・料理が苦手
・掃除が苦手
・男性の利用者さんが苦手
などなど、上げれば色々とあるのですが自分のやりたくないことが明確になってくると、逆の自分がやりたいことが見えてきます。
自分のやりたいことを活かせる働き方ができる職場が、自分の働きやすい職場ということです。
自分にとって働きやすい介護事業所を見つけるコツ
自分にとって働きやすい仕事が明確になってきたら、次は働き先を探す作業に入ります。
自分に合った介護事業所を探すことはとっても重要です。
探し方としては、求人情報誌を見たり、インターネットで検索したり、知り合いに聞いてみたりすると思うのですが、そこで確認できる情報は限られています。
実際にいくつかの事業所に行ってみて、話しを聞いて決めたいところなんですが、
多くの事業所を回ることは、時間的にも体力的にも大変であることが多いので難しいのではないでしょうか。
私の周りで介護の仕事をしている方に聞いてみたのですが、「面接に10ヶ所行くことによって、今の事業所を決めました!」という話もほとんど聞きません。
多くの方が1、2箇所、多くても3箇所ほどの事業所に面接に行き、決めているというデータがあります。
本当だったら、自分に合うところが見つかるまで根気良く探せればいいのですが、なかなかできないのが現実です。
そこで、事前に事業所の情報を確認することができるのがホームページやSNSです。
実際に、その場に行かなくても確認できるので有効的な手段です。
しかし、介護業界はまだまだホームページがないところや、SNSをやっていないところも多いです。
一方で、ホームページやSNSを活用して自社のことを発信しているところもあります。
SNSを見ると職場の様子を垣間見ることが出来るので、働くイメージがしやすいと思います。
様々なSNSをみて自分に合っているかどうかを感じることも転職活動では有効です。多くの介護時事業所を見ていて感じるのですが、情報発信を行っている所はスタッフに活気があり、利用者さんの笑顔も多いように感じます。
SNSの発信を行っている事業所は、情報発信が出来る余裕がある事業所と見ることもできます。
ただし、SNSはあくまで日々の一場面を切り取ったものですので、妄信は禁物です。実際に訪問した際の印象がSNSの印象とずれていないか見ることも大切でしょう。
働くなら施設介護、それとも訪問介護
施設介護と在宅介護の違い
介護事業所で働く時に考えなければいけないのが、施設介護の事業所で働くのか、在宅介護の事業所で働くのかというlことです。
働く側にとって大きく違うのは、
施設介護は
・多数対多数で働ける
・拘束時間が長い
・施設のルールに沿って働くことが重要
在宅介護は
・1対1でサポートする
・訪問時間は平均1時間
・利用者のルールに沿って仕事をすることが重要
などなど、
同じ介護なのに働き方は大きく変わります。
働く人の多くの方が施設介護を選ぶ理由
働き先を決める時に、多くの方が選ぶのは施設介護です。
介護の仕事を経験したことがある人・現在働いている人の多くは施設介護しか経験したことがないと言われています。
介護の仕事に就こうと思った多くの方が、働き先として施設を選ぶということです。
では、なぜ施設で働くことを選ぶ方が多いのでしょうか?
利用者数の多さ:
施設で働く場合は、多くの利用者様に対してサポートを行うことができるため、より多くの人を支援することができます。
働く人の多さ:
施設には、介護士や看護師、施設によっては理学療法士や作業療法士が一緒に働いている場合があります。何かあった時にすぐに近くの人に話を聴くことができます。
労働環境の安定性:
介護施設は、働く場所が決まっており朝から夕方まで施設を出ることはありません。よって安定した収入を得ることができます。また様々な物品が準備されているので安定した労働環境で働くことができます。
以上のような理由で介護施設を選ぶ方が多いです。
介護業界で働くなら訪問介護がおススメ
最近、今まで介護施設でしか働いたことがなかった方が在宅(訪問)介護の仕事を選ぶ方が増えています。
訪問介護は、介護施設以外で働く方にとって、良い選択肢の1つです。
訪問介護は、高齢者や障がい者が自宅で生活するために必要なケアを提供するサービスで、利用者さんの自宅に訪問し、入浴、食事、薬の管理、身体の介助や家事のサポートを行います。
訪問介護のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
・患者とのコミュニケーションが深くなる
訪問介護は、利用者さんの自宅を訪問するため、利用者さんとのコミュニケーションが深くなります。そのため、利用者さんのニーズをより正確に理解し、より適切なケアを提供することができます。
・時間の融通がきく
訪問介護は、利用者さんの自宅を訪問するため、勤務時間が比較的融通が利きます。そのため、自分のライフスタイルに合わせた働き方がしやすく、プライベートとの両立がしやすいというメリットがあります。
・スキルアップができる
訪問介護は、利用者さんと直接接することができるため、スキルアップの機会が豊富です。利用者さんの状態に応じた適切な介護技術を身につけ、自己研鑽ができるという点が魅力的です。
・自分の得意を活かすことができる
施設では施設のルールに沿って利用者さんに動いてもらわなければいけませんが、在宅は利用者さんのルールで生活をサポートします。訪問介護の仕事は、利用者さんのご要望を聞いて、やってほしいことと、自分の得意なことをマッチングさせて行う仕事です。よって、自分の得意な事を活かして利用者さんを喜ばすことが出来ます。
以上のような理由から、介護施設以外で働くなら訪問介護がおススメです。
※ただし、患者の自宅に訪問するため、交通費や移動時間などの負担があるため、注意が必要です。また、利用者さんと1対1で働くため、精神的な負担が大きい場合もあるため、自身の適性をよく考えてから就職することをおすすめします。
介護業界への転職、自分に合った働きやすい事業所転職先の見つけ方とは?まとめ
最後に自分に合う介護事業所の探し方のコツをお伝えします。
「自分にとって働きやすい仕事とは?」の段落でもお伝えしましたが、まずは自分の苦手なことを明確にし、その後に自分の働き方を明確にしましょう!
その後、介護事業所を探し面接に行きましょう!
どんな事業所がいいのかと言いますと、しっかりと外に向けて情報配信しているところがおススメです。
面接の時に、しっかりと自分の事を伝えましょう。
その事業所で働くかどうかは、面接を受けている時に見極めましょう。
面接とは、事業所から見ると働いてくれる人の選考の場ですが、
働く側から見ると、その事業所が自分が働くに値する所か見極める場でもあります。
自分の話をちゃんと聞いてくれる事業所、自分の得意を活かせる事業所、自分の働き方に合った事業所を、是非見極めて下さい。
人生の多くの時間を費やす職場(働き先)を決めるのですから、ぜひしっかりと見極めて自分に合った職場を見つけましょう!
せっかくとった介護の資格を活かして、介護のプロとして思う存分自分を活かせるような介護事業所を見つけて欲しいと思います。