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 訪問看護の利用促進に向け冊子を作成- ケアマネ協会

2012/04/15
★介護士日記
 日本介護支援専門員協会はこのほど、訪問看護を必要とする利用者にケアマネジャーがどう対応すべきかをまとめた冊子「利用者が自分らしく豊かに生活するためのケアマネジメント―訪問看護の上手な利用例」を作成した。冊子では、医療ニーズがあるのに、訪問看護が利用されていない要因について、「利用者や家族が、他人が家に来ることをいやがる」など6つを挙げている。

 同協会が昨年実施したアンケート調査によると、ケアマネジャーが訪問看護を導入する必要性があると判断したのに、利用されなかったケースで理由を尋ねたところ、「家族の希望(家族で対応できる)」や「本人の希望(利用したくない)」、「訪問看護の単価が高い」といった回答が多く寄せられた。

 こうした結果などを踏まえ、同協会では、訪問看護の導入を阻む主な要因を、(1)訪問看護を導入するかどうか判断できない(2)主治医から反対された(3)利用者や家族が必要性を理解していない(4)利用者や家族が、他人が家に来ることをいやがる(5)家族に医療職がいる(6)単価が高い―の6つに整理した。

 その上で、各ケースにおけるケアマネジャーの対応方法のポイントを明記。(1)については、「利用者の病気とそれに伴うリスクの把握は必要不可欠」として、医療依存度が高い利用者が安心して在宅生活を継続するため、訪問看護は必要なサービスと強調している。
 (2)では、「医師に訪問看護の必要性を理解してもらうには、アセスメントに基づく判断と情報提供が不可欠」と指摘。その上で、反対理由を医師に確かめるなどした上で、あきらめずに利用者の状況を報告し続けることなどを勧めている。
 (3)については、訪問看護の役割や機能を整理し、効果を理解してもらう必要があると強調。資料やイラストを活用するなどの方法で、分かりやすく伝える工夫が重要としている。
 (4)については、「本人や家族の気持ちに沿って検討することが大切」とした上で、顔なじみのケアマネジャーと連携し、「ゆっくりと粘り強く」信頼関係を構築する方法を挙げた。
 (5)では、訪問看護が必要と判断した根拠を明らかにすることや、訪問看護によってより適切な医療管理を実施できると伝えることが大切としている。
 (6)については、利用者が訪問看護を導入するメリットを理解するような説明をするとともに、利用者や家族の状況、経済的負担に配慮した形での導入を検討することが必要としている。

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秦 邦仁
株式会社クローバー
代表取締役

2011年に大分市で訪問介護サービス「ヘルパーステーション介護のみかた」を開所。自宅で元気に長生きできる独自のシステムを開発し、高齢者の生活をサポートしている。また、介護支援コンサルタントとして、小学校から老人クラブまで年齢層に関係なく介護セミナー活動も行っている。

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